本ワークショップは,セミナーシリーズ「Kobe Studio Seminar for Studies with Renderman」との共同開催です。
どなたでも参加可能なワークショップとなっておりますが,参加にあたっては,有意義な議論を行えるよう,いずれかの講演の背景知識について十分なご準備をして頂くか,学術的な議論が行えるご準備をお願いします(本セミナーシリーズの趣旨をご確認ください)。
また,今回はKobe Studio Seminar for Studies with Rendermanとの共同開催となっております。Rendermanを用いたCG(コンピュータグラフィックス)に関するこの特別シリーズに興味があって,本ワークショップに参加を希望される方は,担当の世話人: 長坂耕作までご連絡をお願い致します。折り返し,細かい説明などをさせて頂きます(特別シリーズでは,事前の留意事項説明をさせて頂いています)。なお,ご連絡頂いた個人情報に付いては,「神戸大学の保有する個人情報の管理に関する指針」に基づき管理し,本セミナーの運営以外の目的には使用しません。
我々の映画製作におけるシーン記述言語の役割を,主に数理科学の研究者を対象に話します。特にはCGを扱う際に用いる一時的なシーン記述言語の役割を紹介し,そのパイプライン構築の際の動作保証と自由度におけるトレードオフや,計算機科学的な一般論に関する考え方に関して話します。
references:
方程式の厳密解法などを研究する数式処理(計算機代数)と,浮動小数点数による精度保証計算という2つのアプローチを融合させる研究をしている立場から,精度保証計算と数式処理の関係について,最近の状況を含めつつ報告します。浮動小数点数の計算モデルと,代数または計算機代数の基礎知識(学部レベル)を前提とした講演です。
計算機代数の初歩はRisa/Asirのページにある「計算代数入門(野呂先生)」に,精度保証計算の初歩は大石先生のページに,ある程度まとまった情報が掲載されており参考になります。
半正定値計画問題は行列を変数とする凸最適化問題であり,効率よく解くことができる最適化問題である。半正定値計画問題は,線形行列不等式を記述することもでき,制御や統計,機械学習などで利用されている。また,一般に解くのが難しいとされている非凸最適化問題に対して半正定値計画問題を利用してより効率的に解く手法も提案されている。
この講演では,半正定値計画問題や最近の話題について紹介する。行列の半正定値性や固有値などの線形代数に関する知識があれば理解できる様に配慮する予定である。
制御工学の数式処理への応用を研究している立場から,制御工学で研究が進みつつある一般化 KYP 補題をシンボリックに扱うための研究についての報告を行います。線形微分方程式と数式処理に関する基礎知識を前提とした講演です。
システムのコンセプト策定段階などの上流工程の仕様書が曖昧であり,矛盾を含んでいることはよくあるが,プログラムのエラーの多くはそこに起因している。しかし,上流工程では余り多くの事が決まっていないため,形式的な検証等は余り効力を発揮できない。必要なのは,その製品のコンセプト,安全を保証する議論の構造を明確に記述し,後工程でそれを遵守することである。本講演では,上流工程でGSNなど図的手法を使用し,安全性などを保証する仕組みを形式的に記述する方法を紹介する。